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2024/08/28

あれはロリコンだったのか(女性の人生とは)

もちろん、男性でも性被害にあったり、泥棒に入られたことがトラウマになっている方もいらっしゃると思います。

ただ、女性として生きていると、ほぼ100パー「男性への恐怖心」を抱いて生活していく人生になると思うんです。



小学生の頃(平成になったばかり)、朝は集団登校で、帰りは土曜日以外が個人下校でした。

学校から家までの距離は約1㎞。

子供の足だと、35分かかりました。


私はよく、仲良しのお友達Kちゃんと帰っていましたが、Kちゃんのお家は私の家より学校に近く、途中で別れてからいつも私は一人で帰っていました。 

信号のない小さな横断歩道をひとつ渡ったら、見通しの良い田んぼの真ん中の畦道を歩いて、閑静な住宅街に突入します。

住宅街の入り口には防火水槽があり、その隣にちょっとした駐車場のようなスペースがありました。地面は土で、雑草がたくさん生えていました。


ある日、私は下校中、そこで母にあげようと思いお花をつんでいました。

ヒメジョオン、ホトケノザ、いや春だったのかな。

しゃがみこんで夢中でお花をつんでいると、明らかに私に向かって若い男性が近づいて来たことに気付き、一瞬にして緊張で身体がこわばり、でも相手にそうとは思われないように自然にその場を離れ、家へと早足で歩き始めました。

すると、その男性は10mくらい後ろからついてきました。


もう、恐怖です。


殺される、死ぬ、と思いました。


道の左側に、脇道がいくつかあり、しばらく歩いた後私はその一つに走り込み、そこから更に細い脇道に身をひそめました。

私の恐怖がどれだけのものであったか、想像つきますか。


今考えると、そのいくつかの脇道の先にあるご近所さんの家に逃げ込んで助けを求めればよかったし、今思い返すとすごく大人だと感じたあの男性は20代くらいだったなと思うし、自分が大人になってから、あーあれはいわゆるロリコンだったのか・・・と、思いました。

実際、その脇道の先にある家に住んでいる同じ小学校の男の子が私がつけられているのを見かけてお母様に話してくれたらしく、お母様から私の母に「大丈夫だった?」と連絡がきました。


大丈夫だった。


大丈夫だったけど、心は、大丈夫じゃなかった。


そういう体験を、何度かしました。1度じゃないんです。


無事に中学生になっても、下校途中に自転車をおした若い男性に声をかけられ、「○○大学のなんちゃらかんちゃらで研究をしていて云々」「ほくろの数を数えさせてもらえますか」と声をかけられ、「え、あ、ちょっと、すみません・・・」と言って逃げました。

翌日、学校で、ほくろの数を数えさせてと言って物陰に連れ込み身体を触る不審者が出没しているので気を付けるようにと先生からお話があり、えー・・・昨日の人じゃん・・・もっと早く言ってーーーーとなったこともあります。
(ということは、実際に身体を触られた子も存在するということ・・・)


大人になるまで、「ロリコン」という存在を知らなかったので、それはもうただ「殺されるんだ」と思うばかりの、死の恐怖でしかなかったです。


そして無事に大学生になり一人暮らしをしていた私。

一度、「水道の蛇口を交換する」と言って、知らない男性に家に押し入られたことがあります。


最近母にその話をしたら、「なんで入られたの」「なんでチェーンかけてなかったの」と言われたのですが、そりゃそうなんですが、最初はなんだか大家さんみたいな、絶対に点検しなきゃいけない業者が普通に来たみたいな、なんかうまいこと言ってドアを開けさせられた気がします。

少し開けたらグイっとドアを開けられ、そのままズカズカ家の中に上がり込んできて、え、何何何、ちょ、ちょ、となったのを覚えています。


そして帰ってくれず。


もう大人しく何もできない小学生でも中学生でもなかった私は、「警察に電話しますよ」と言って、「もしもし警察ですか!」と、本当に、生まれて初めて、110番しました。

そうしたら男性は去って行ったわけですが、その電話に出てくださった女性の警官があまりに優しくて・・・男性が去って行ったあと緊張が解けて泣き出した私に、「大丈夫ですか?また何かあったらいつでもお電話くださいね?」と優しく言ってくださいました。

あ、こういうことで110番ってして良いんだ・・・と、少し心強く思いました。


大学を卒業しても、電車で痴漢にあうこともありました。

ただ歩いているだけなのに、恐ろしく強引なナンパをされることもありました。

すぐに男性が隣に座って声をかけてきたり、身体を触ってこようとするので、一人でのんびり外のベンチに座っていることができませんでした。


知ってました? 女性の人生って、こんな感じなんです。


お昼間でも人気のないところを一人で歩くのは怖いし、夜は死の恐怖を感じながら歩いています。

家にいても、誰かが潜んでいるかも、誰かが入ってくるかも、と恐怖に怯えています。

想像する「誰か」は、決まって成人男性です。


対峙したら、敵わない。力の差で、絶対に負けてしまうんです。死ぬのはこちらなんです。


男性は、ただ面白がって、ちょっとした欲を満たすためだけに気軽に行動しているのかもしれない。

怯えながら歩く女子小学生のあとをつけて、ただそれだけで興奮して満足で、手を出すつもりはないのかもしれない。


でも、こっちはいつだって、死の恐怖を感じて、そのせいでこんな大人になっても怯えながら生きる羽目になってるんです。

男性が羨ましい。こんな恐怖を感じず、平和に生きていられて。


うちの夫は玄関の鍵をかけないことが多いのですが、その話をすると「うちの夫もかけない!」という奥様にたくさん出会います。

それだけ男性には恐怖心がないってことですよね。うらやましいです。



私の子供は二人とも男子なので。

そういったことを、よく教えていかなければいけないなと思っています。

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