2009/03/01

マノン・レスコー

マノン・レスコーは フランスの作家、アントワーヌ・フランソワ・プレヴォ (アベ・プレヴォ) の 作品で、回想録体小説。

7巻まであるシリーズのうちの1話で、正しくは 「騎士グリュウとマノン・レスコーの物語」 というお話。

マノン・レスコーっていうのは 登場するヒロインの名前で
内容は 要するに
ちょう美人 で ちょう遊び好き・豪華な生活好き で 口が達者で 浮気者のマノンちゃんに 一目惚れした
ちょっといいおうちの子で 顔もそこそこ良くて 気品があって とってもお勉強のできる グリュウくんが
マノンちゃんに翻弄されて ちょうダメ男になり 破滅するお話・・・

もうね、すっごい ダメでね。 あきれるよ。
延々と マノンがどんなに魅力的な女かを語って 何度も浮気されて
何度も犯罪を犯すことになり 何度改心しようとしても マノンを見ると 一瞬で脳内が 100%性欲と愛欲になる っていう

で だんだん 改心する気も無くなって
改心させようとする 寛大で辛抱強い周囲の人間を 欺くようになっていく
マノンに出逢い 共に過ごし もはや愛(性欲を含む)が生きる上で最重要であり、すべてであることを 確信して疑わなくなったから。

マノンを繋ぎ止める為に お金を作らなきゃいけないんだけど 最初から 友人・家族の助けをあてにしたり
「自分よりも愚かであるから 当然のこと」として 他人を騙そうとしたり
なんの気も咎めず 当然の手段として賭博をしたり

読んでいると 「働けよ!」 と何度も思ってしまうがしかし
このお話の中では 働いてお金を稼ごうという考えが この世に存在してないんじゃないかくらい 見事に出てこない。

彼は 自分が大好きで 自分の頭の良さと 心の純粋さに すごく自信があって 
何をやっても悪いと思わず 巧みに自分を擁護する

でも いちばん解らないのは 親友のチベルジュ!><
こんなアホなグリュウを 最後まで見捨てずに 何度裏切られても 何度でも助けてあげる もうね、ゲイなんじゃないかと
・・・違うらしいけど。単に「善い人(賢く寛大な人)」みたい。

傍らで高い位の僧侶となっていく、悪事をはたらいても決して見放さず許す心を持つ、
窮地に陥ると無償で救いの手を差し伸べてくれる、
彼は神なんだと思う。

女が居て、 男が居て、 その父親が居て、 神が居る。  舞台は とても整っている。
区別もつかない「他人」たち の中からは ときたま 善く自分に関わる者が現れ、自分を脅かす者も出てくる。
現代の文体で 舞台を日本に描かれたら 本当に受け入れられないとおもう。
ただのダメ人間のお話だよ。。

でも、この小説は 「男を破滅させる類の 新しい女性(ヒロイン)像」 を描いた最初の作品と言われていて、
18世紀 フランスロマン主義文学の 不朽の名作、だそうよ。なんてこった。。
で、バレエやオペラなんかの 舞台作品に たくさんアレンジされてる。それはちょっと解るかも。

でもね、このぐだぐだが どう収拾されていくのか?! というのが気になって どんどん読める。
特に 第2部からが 面白くなってくるのよ。
最後の最後に あっさり オチが語られて あっさり終わるんだけど これも 驚きの内容。
「えええぇえぇえ!」 ってなる。。

「三銃士」の 男らしさ・潔さ とは ま逆の フランス恋愛ぐだぐだ小説、 ぜひ読んでみてください。。